サンデリカでは、平成15年7月の山崎製パン(株)クールデリカ事業本部との事業統合を機会として、各部門での業務改善を図っておりますが、その一環として調・米・惣部門では全29事業所(工場)及び関係会社1社において、CSR(企業の社会的責任)としての環境対策を推進しております。
食品リサイクルは「食を大切にする」という食育としての側面もあり、「もったいない」という感性で食料資源を無駄なく使うことは食に携わる企業の責任であると当社は考えます。全事業所において、食品残さを中心に産業廃棄物の処理手法としての単なる焼却処理を極力取り止め、その立地に合った各種再生処理を選択することにより、環境負荷の低減を目指しております。現在 調・米・惣部門における29事業所及び関係会社1社から月間約1,100tの食品残さが発生しておりますが、その98%を飼料化を最優先にリサイクルしており、今後も食品リサイクル率100%を目指すとともに発生抑制の強化やリサイクルループの構築にも努めてまいります。
「飼料化」によるリサイクルループ
※山崎製パン(株):名古屋工場、安城工場、浜松工場、(株)サンデリカ:名古屋事業所、浜松事業所、北陸事業所
低迷を続ける食料自給率と同様に飼料自給率の向上も重要な政策課題となっており、食品循環資源を利用した飼料を「エコフィード」と呼び、2007年に「全国食品残さ飼料化行動会議」が設置され、「エコフィード」の利用拡大の施策が進められてきました。2009年3月には、飼料化に関連する事業と飼料化の工程管理等について、一定の基準を満たした飼料を「認証エコフィード」として認証する制度が始まりました。東海地区にある山崎パングループ工場から発生する食品循環資源を原料に使用する飼料加工業者の飼料が全国に先がけ、「認証エコフィード」の第1号となりました。
「私たち(有)フジ商事では、食品循環資源を原料に飼料加工業を行っており、エコフィード製造に以前より取り組んでいました。パン類を原料にした飼料は、高品質の飼料として畜産家の皆様には従来よりご利用いただいていましたが、エコフィードの認証がその品質と安全性を保証し、多くの皆様に使いやすい飼料として一層の普及がすすみ、飼料自給率の向上に少しでも役立てればと考えています。」
有限会社 フジ商事 代表取締役 伊藤高信さん
[実施例](登録再生利用事業者を中心に委託しております) (敬称略)