日々忙しい生活を送る中で私たちは毎日の「食」の大切さを忘れがちですが、「食」は生涯にわたって健全な心と体を培うための基礎となる大事なものです。「体育も智育も才育もすべて食育にある」?陸軍で薬剤監を務めた石塚左玄によって、「食育」という言葉が日本ではじめて使われたのは明治31年。それから100年以上の時を経た2005年、 食を大切にする心の欠如が起因とする様々な問題より私たちが様々な経験を通じて健全な食生活を実践することができるようにとの考えから、食育基本法が制定されました。
■ 「食育」の普及に努めるのが社会的使命
農林水産省は(財)食品産業センターを通じ、「食事バランスガイド」作成前の2004年、コンビニエンスストアを用いて「若者の食生活改善」を図る補助事業の協力会社を募りました。この事業に、デイリーヤマザキ・サンデリカのヤマザキグループ2社が、他社に先駆けて参画。その結果、「安全・安心」は当たり前、お客様の健康まで配慮し、栄養バランスの取れたお弁当を提供するのが社会的使命であるとの決意を新たにしました。過去の店頭調査からは、若い男性の揚げ物や肉料理中心の「ボリューム嗜好」、若い女性の「ご飯離れの少食主義」が顕在化し、サンデリカ社内でも健康志向にマッチする新製品開発と、実際の顧客ニーズとの合致点を模索する経緯がありました。そこに明確な指針が示されたわけです。
■ 業界で初めて「食事バランスガイド」を導入
誰もが手軽に利用できる「コンビニ弁当」で、食事内容の見直しを提案したい。そうした想いから、「食事バランスガイド」の考えを取り入れ、サンデリカでは管理栄養士監修のもと、1食あたりの主食・副菜・主菜のバランスを整えた「バランス弁当シリーズ」開発に取り組みました。「コンビニエンス弁当の固定観念に染まらない斬新な発想」を求め、開発チームの中心に入社2年目の女性管理栄養士らを据え、周りがサポートする体制を整えました。野菜の副菜を量・種類ともに従来では考えられないほど多く使い、肉類や脂質は控えめに、主食は女性好みの炊き込みご飯や混ぜご飯にと、若い女性ならではの感性が生かされた彩り豊かな「バランス弁当シリーズ」が発売されたのは、2005年8月のことです。